軽部学長のきらっとひらめきコラム

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[2011年度]第10回「積極的に参加する授業、「プロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)」とは?」

高校生の皆さんに向けて、キラッとよい考えがひらめくように、軽部学長がさまざまな話題にふれていくコーナーです。ここでしか聞けないメッセージが満載で、進路に悩んでいる人にもよいヒントを与えてくれるのでは!今回は、東京工科大学が採用した、新しい学習法についてお話いただきました。

皆さん、こんにちは。今回は、「プロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)」という、本学の新しい授業スタイルをご紹介しましょう。

本学にとって一番大切なことは、教員の活性化です。私がいくら理想を掲げても、教員がついてきてくれなければ、実学主義は実現しません。そのためには教員が実学主義の本質を学んで、それに同意してくれなければ始まらないのです。

例えば、以前紹介した私の1日のスケジュールにあった、コンピュータサイエンス学部の代表者たちとの話し合い。これは、コンピュータサイエンス学部の改革について協議したものです。何か改革をする際には、教員全員が、教育を良くするために本気で考えてくれないと話が進みません。学部の改革を行う際には、学部の教員たちと徹底的に話し合っています。通常の業務時間以外にも、学長懇談会というカタチで、助教や講師など若手を中心に現場の教員たちの声を聞く機会を設けています。このような場で聞いた、教員たちの不満や悩みなども改革のヒントになります。

教員教育の際に私が言っていることは、以前もお話しましたアクティブ・ラーニング、サービス・ラーニングを実行し、学生が参加する授業をしなければならないということ。それには、学生が理解しているかを確認することを忘れてはいけません。そして、学生参加型のさらに高度な教育方法として、「プロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)」を提案しています。プレゼンテーション、ディスカッション、ディベートなどの積極的な学習を取り込んだ授業で、知識のみでなくスキルや意欲などの育成にも効果があるんです。

例えば、応用生物学部の学生に「原子力に依存しないエネルギーをどうすればいいか?」という課題を出して、それぞれがいろいろな可能性を考え調べる、そして、みんなの前で発表する、といった授業。日ごろから、すべての科目に小テストや討議、グループ活動を取り入れることが必要だと考えています。この取り組みは、就職にも有利です。企業が一番求めているのは、自分で問題を発見して、自分で解決する方法を提案できる能力です。学生たちに必要なのは、日ごろから、人の話をよく聞き、視野を広げ、発想を豊かにすること。私たちはPBLで、学生の皆さんのさまざまな可能性を育てていきます!

2012年2月10日掲出