大山学長のホッとブレイク

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[2019年度]第10回「これからの日本の大学生に必要なこと」

2020年1月24日掲出

 こんにちは、学長の軽部です。2020年最初のコラムとなる今回は、これからの日本の大学生に必要なことについてお話ししたいと思います。

 今、日本の大学は、その学びが大きく変わる過渡期を迎えています。今までは先生がパワーポイントや黒板を使って話すことを学生がノートなどに書きとって学ぶという、いわば一方通行の授業が主流でした。そして、先生が授業で話したことをどれだけ覚えているかを試験で確認するというスタイルが当たり前でしたよね。しかし、今は教育そのものが双方向になってきています。アクティブラーニングはその一例です。学生は単に授業を聞くだけでなく、グループワークやディスカッション、課題を通して授業の内容を深く掘り下げていきます。先生は学生がきちんと理解しているかどうかを常に確認しながら進めていく学び方です。
 なぜ、学び方が変わろうとしているのかと言えば、今までのように先生が一方的にしゃべることを筆記して覚えても、その知識でこれからの時代を乗り切ることができないからです。不安定で先を見通せない時代であるがため、これからの大学生には眼前の課題をどう解決していくかを考え、行動する力を養うことが必要になります。そのためには、自分で考える、自主的に学ぶという教育が重要になるのですが、日本は特にそういう教育が遅れています。だからこそ、本学では5年前から学生が自ら学び、自ら課題を見つけて、それについて調べて発表し、批評を受けて再検討する…ということを繰り返す授業を取り入れ、今後、それをさらに拡大しようとしているのです。いわゆるPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)と呼ばれる教育です。

 また、前回も少し触れましたが、科学技術が進歩し情報化社会となった今、世界で重要視されているのが“STEAM教育”です。科学、技術、工学、芸術、数学がどんな専門分野にとってもベースとなる大事な教育だというわけです。ですからこれからは文系も理系も関係なく、全員がそれらの基礎的な教育を受けることが大事になってきます。

 東京工科大学では、PBLやSTEAM教育に力を入れることで、これからの時代を生き抜くために必要となる、自ら学び、新しいことにチャレンジし、そこで得た知識や力を使いこなす能力を身に付けられるよう環境を整えています。