研究者インタビュー
学生時代からロボットを研究し、学部4年生の時にはロボコンの世界大会でインドへ行きました。そこで色々な経験をし「インドに行けたなら、将来はもうどの国でも行けそうだな」と思いました。その後も声をかけていただければ、中国に行ったり、ドイツ留学したり。チャンスを与えてもらえた時は、「とにかくやってみよう!」と何でもチャレンジしてきました。
最近では、ベトナムの大学と交流をしていて、年に5・6回行っています。現地の先生や学生はとてもエネルギッシュで、一緒に会話をしながら過ごしていると、自然とエネルギーをもらえてリフレッシュできています。学会や交流などで海外に行き、新しい文化などに触れることで良い刺激を受けているので、学生時代の「とにかくやってみよう!」は今でも継続中です。
略歴
●豊橋技術科学大学大学院工学研究科 博士課程修了
●日本学術振興会特別研究員(DC2)
●ドイツ・ミュンヘン工科大学 研究指導委託
●豊橋技術科学大学機械工学系 研究員
ロボットの研究室を選んだ理由は私が中学生くらいの頃、2足歩行ロボットのニュースを目にし、自分も将来はこういったロボットを作れるようになりたいと思ったのがきっかけです。その後、工業高校の機械工学科に進学。大学は豊橋技術科学大学 生産システム工学課程で4年間、修士2年間、博士課程3年間の9年間学びました。
学生時代からロボコンに挑戦し、全国大会で優勝、国際大会へ出場など経験してきました。その技術や経験を活かし、現在は「ヒューマンメカトロニクス研究室」で、人の近くで役に立つロボットの研究をしています。具体的には、「全方向移動車いす」といって、その名の通り色々な方向に動けて、パワーアシストで軽く動かせる車いすです。ロボットは歯車など色々な機械要素と動力源のモーターを組み合わせ、式を立てプログラミングに落とし込み、実際に動きを再現していきます。自分で設計して作って、プログラムを書いたものが思った通りに動くととても嬉しいです。
今は学生の指導をする中で、考えつかなかったアイデアを持ってきてくれたり、議論を重ねていくうちにパッとアイデアが出てきたりすると嬉しいし、楽しいですね。
学生のほとんどはロボットの研究について詳しく知らなかったけど、説明を聞いたら楽しそうだから入ってみた。やってたら楽しくて続ける。という感じです。「とにかくやってみよう!」の気持ちでチャレンジしてもらいたいですね。
実は「とにかくやってみよう!」というマインドになったのは、高校時代の教育実習の先生の「最初からできないって決めつけないでください!最初からできないと決めつけているからできないんです。
でも、やればできる!だから挑戦してください。」という言葉がきっかけなんです。
その時、私の心に火が付きましたね。そこからは色々と勉強したり、先生に聞いたりとロボット作りに没頭していました。試行錯誤を繰り返しながら、完成したロボットで大会に出場し、結果を残せた時の喜びはひとしおです。
今ではロボコンや留学などの経験・技術を活かし、「人に優しいロボット技術で社会貢献」を目指し研究を続けています。
そして、さらに高い技術を次世代の未来へつないでいきたいと思っています。