片柳研究所 東京工科大学

研究センター

高度コミュニケーションに関する研究

背景・意義
現代社会は物質と情報に溢れ、一見豊かな社会に見えますが、その一方ではいじめ問題・ひきこもり問題をはじめ心にかかわる問題が顕在化しています。その原因は「心の貧しさ・不在」或いは「社会脳の発育不全」にあります。このような社会的状況に鑑み、人の心をシステム的・計算論的に解明し、心のアーキテクチャを構築するとともに、その知見・成果を工学分野、医学・教育等の分野に広範囲に適用することにより心豊かで人間らしい生活が営める社会が実現することが望まれます。
このプロジェクトは、「心の世紀」「脳の世紀」と言われる21世紀の先駆的研究の1つです。
概要
ユーザの感情に配慮する音声対話ロボットPDDIN
ユーザの感情に配慮する音声対話ロボットPDDIN
このプロジェクトでは、「人間における言語と思考」に着目し、言語・思考を切り口として意思疎通のメカニズムをシステム的に解明し、「心の計算論的モデル」さらには「ディジタルサイバーブレイン」の実現及びその工学的応用に関する研究を行っています。人間のコミュニケーション能力と同様あるいはそれを凌駕する格段に高度なコミュニケーション能力実現のための基礎的研究を重点的に行っており、心のモデルの考案、感情理解・表出可能な対話型ロボットの製作・未知語獲得システムの構築などに取り組んでいます。
研究成果の適用分野としては、心を有するセラピーロボット、対話者の意図を理解しつつ検索・プログラミングなどの知的作業を支援する対話・協調型3Dディジタルヒューマン、さらには、統合失調症などの機能障害の機能診断支援システムやリハビリ支援システムなど幅広い分野への応用を想定しています。なお、「言語」としては文字言語を主に扱いますが、音声言語や視覚言語(手話)も視野においています。
■研究担当者:亀田弘之亀田弘之
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