CGアニメーションディレクター片塰満則氏の特別講義を開催
デザイン学部の開講科目『イラストレーション論』において、「動画×イラストレーション/コンセプト画」の特別授業を開催。CGアニメーションディレクター 片塰満則氏に来学いただき、アナログな手作業が主体だった日本の商業アニメーションの世界に3DCG技術を導入したことや、現在では不可欠となったデジタル技術による表現の多様性、それらを活用した作品の制作背景などをご講義いただきました。受講した学生はこれまでアニメーション作品を鑑賞するだけでは知り得なかった制作工程を学びました。
授業後には学生からの多くの質問に答えていただき、学生のアニメーション業界への関心や理解をさらに深めてくださいました。その一部をご紹介します。
Q
これから時代が進んで技術が進んだ時、3DCGの技術はどんな感じに進化していくのかが気になりました。
A
リアルタイムエンジンと呼ばれる、高速で画像を生成する技術が発展しており、理想的なライティングはもちろん、水や炎なども物理法則をもとに自動生成が可能になってきています。さらに今後は、リアルタイムエンジンとAIを組み合わせ、実写とCGの区別が難しい映像も作られていくでしょう。そうなったとき、人ができること、やるべきことはなんなのかを考えていかなければならないと感じています。
Q
片塰先生が思う「実写ではできないアニメの良さ」とはなんだと思いますか。
A
現実に起きているさまざまな現象を抽出し、より洗練した形で表現し直す、という面白さがアニメーションにはあると思います。それは、あたかも”世界の秘密”を少しずつ解き明かしていくような喜びがあると私は思います。
■片塰満則氏 プロフィール
スタジオジブリでCG監督として「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「ホーホケキョ 隣の山田くん」などの作品で革新的な3DCGの表現に挑戦し、ポリゴン・ピクチュアズでは造形監督として、多くの仕事に携わり、日本のコンピューターグラフィック業界に多大な影響を与え続けているCGアニメーションディレクターです。
■デザイン学部WEB:
https://www.teu.ac.jp/gakubu/design/index.html