お知らせ

Information

東京工科大学 HOME> お知らせ> 2022年のお知らせ >2022年応用生物学部長メッセージ

2022年応用生物学部長メッセージ

2022年1月7日掲出

「ブレずに社会の変化に適応しよう。」横山 憲二

応用生物学部 横山 憲二教授

 受験生の皆さんこんにちは。応用生物学部長の横山です。

 収まりつつあった国内の新型コロナウイルス感染状況でしたが、昨年末から大きく増加に転じており、オミクロン株とあわせ、全く安心できない状況にあります。このような不透明な世界情勢の中、受験生の皆さんは、いかがお過ごしでしょうか。元気な皆さんは、受験勉強の追い込みを迎えていることかと思います。入学試験で100%の力が出せるよう、体調には十分に気をつけて下さい。本学に合格されることを心から願っています。

 さて、2021年のノーベル医学生理学賞は、私の予想に反して、辛味、痛み、熱などを感じるメカニズム、受容体に関する研究者が受賞しました。人の役に立つ研究の受賞が多くなってきたノーベル賞ですが、たまにこのような基礎研究が受賞することがあり、ノーベル賞っていいなあと思います。手前味噌で申し訳ありませんが、私も辛味に関する研究をしています。ノーベル賞研究と大きく異なる点は、辛味をセンサーチップで測定するという、あまり人の役に立たない応用研究であることです(笑)。ちなみに、私がノーベル賞に予想していたのは、新型コロナウイルスワクチンとして利用されている、メッセンジャーRNAワクチンに関する研究です。タイムリーだと思ったのですが、ノーベル賞を決める段階では、評価するには時期尚早だったのでしょうか。ただ、いずれの研究も、成功しているものにはある共通点が存在します。それは研究者のブレない信念と粘り強い継続性です。研究を進める際には、最も重要な要素であると思います。

 研究にはブレない信念が必要である一方、変化する社会に適応することも必要だと考えています。新型コロナウイルスにより、全世界の人々が変化に適応することを余儀なくされました。学生さんやわれわれ教員に関係することですと、オンライン授業が最も典型的なことかと思います。これまで対面で行ってきた授業をオンラインに切り替えざるを得なくなりましたが、オンラインの場合、繰り返し動画を見ることができる、質問しやすいなどの長所もあり、短所ばかりではないことにも気づきました。2021年後期、感染状況が好転し、今ではほとんどの授業が対面に戻っています。オンライン授業のいいところはそれなりにありますが、やはりアクティブな授業は対面でないとできませんよね。

 学生実験については、2020、2021年度ともにリアルに対面で実施しています。実験室入室時の検温、手指のアルコール消毒からはじまり、マスクの着用はもちろんですが、保護メガネ、手袋の着用、実験台・機器の使用前後の消毒、十分な換気を行うなど、感染防止対策には最善を尽くしています。学生実験をリアルに行うことは、本学部としては絶対に譲れない教育方針ですので、2022年度も続けていくつもりです。 応用生物学部全教員は、皆さんが安心して講義を受講し、今まで以上の学修効果が得られるよう、日々チャレンジしています。皆さんの入学を心からお待ちしています。