[2013年度]第7回「医療保健学部の“改革”。看護学科の定員増および、臨床検査学科の新設へ。」
皆さん、こんにちは。今回は、東京工科大学の“改革”として全力で取り組んでいる、「医療保健学部の充実」についてお話しましょう。
まずは看護学科の“改革”について。
昨今の医療現場での看護師不足は、深刻な問題です。この慢性的な看護師不足に一石を投じたいと思い、本学では2014年度から医療保健学部看護学科の定員を40名増員して120名にしました。
この増員によって、教育システムも一新することにしました。学生を40名ずつ3つのグループに分け、その3つのグループをローテーションで教育するシステムを考えています。
そのために教員も増強し40名体制で指導にあたる予定です。教員40名で120名の学生を受け持つと、教員1名あたり学生3名という計算になり、非常に少人数なクラスができることになります。ですから、一人ひとりの学生にじっくり接することができ、チーム医療に不可欠なコミュニケーション能力を徹底的に育てることが可能になるのです。もともと本学は意識してチーム医療にコミットできるような仕組みを作っていますし、施設も非常に充実していると言えます。たとえば、ナースステーションを想定した施設があるのですが、ここでは現実のナースステーションで行われている業務をシミュレーションできるのです。
さて、続いての話題は、学科の新設という大きな“改革”についてです。
医療保健学部では、2014年4月に「臨床検査学科」を開設します。この新学科では、臨床検査技師の資格を取得できるようにしていきたいと考えています。
この臨床検査学科の設置を決めたのは、次の2つの理由からです。
1つ目は、近年、団塊世代の臨床検査技師が定年となり、新たな人材のニーズが高まっていること。
2つ目として、臨床検査技師は採血をして生化学検査などの各種検査を行うことができるため、企業への就職も見込めること。たとえば製薬会社などの研究部門で活躍することもできるのです。
つまり、病院や臨床検査会社以外にも就職できる学科だということなのです。さらに、新学科では、東京大学と東京医科歯科大学の全面協力を得て、教員の充実を図っています。
本学の医療保健学部の特長は、全学部に共通するのですが critical thinking(批判的思考)能力を身につけることです。さらに、電子カルテを難なく扱えるといった、情報技術のスキルを持った人材の育成は、本学の得意分野とも言えます。
本学はこれからも、医療現場に必要な幅広い知識・技術を持った医療人の育成に力を入れていきたいと考えています。