Center for Human Movement (ヒューマンムーブメントセンター)

医療保健学部 中山孝, 斎藤寛樹, 伊藤咲子 

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トップメッセージ

ヒューマンムーブメントセンター 概要図

人の様々な活動は、座る、立つ、歩く、走るなどの機能的運動やスポーツなどの特異的な運動などさまざまな要素から構成された複雑なシステムです。
その根底にある基本的な各関節の運動(ムーブメント)や関節運動によって表現される機能的運動の改善をとおして健康増進や障害予防、アスリートの競技力の向上を目指すことをテーマにしたのがヒューマンムーブメントセンターです。

プロアスリートは勿論、子供から高齢者まで幅広い年齢層を対象とし、動作解析装置や筋活動などから得られた生体情報を人工知能(AI)を用いて包括的に評価し、最大限のパフォーマンスが発揮できるよう「動き」の改善をはかる方法を開発・提案することを目的とします。

そのために、人の動きを分析できる精度の高い解析機器を用いて対象者の動きを屋内外で計測します。またムーブメントを支える要素には、体の健康のみならず心の健康も重要です。トータルヘルスを支えるには十分な栄養や休憩・睡眠も必要です。このように代謝や神経系など複合的な機能の解析、その結果のフィードバックを行い、多面的な視点から対象者のパフォーマンスを最適化します。

私たちは蒲田の地理的な利便性の高さを活用し、国内外からのトップアスリートの支援や運動機能の面から健康支援を職業として考えている若者に、このヒューマンムーブメントセンターでの学びの機会を提供します。

ヒューマンムーブメントセンター 活動内容

活動報告

ヒューマンムーブメントセンターの活動紹介

活動紹介2024年7月18日

7月11日、副センター長の斎藤助教と内野訪問研究員の研究論文が、Journal of Physical Therapy in Sports (IF 2.2) に掲載されました。タイトルと研究内容は以下のとおりです。

Effectiveness of Psychological Intervention Following Anterior Cruciate Ligament Reconstruction: A Systematic Review and Meta-Analysis

【本旨】
前十字靭帯再建術(ACLR)後のリハビリテーションにおいて、心理的介入の有効性を標準的なリハビリテーションと比較するために、複数の研究をまとめて分析しました。14の研究が選ばれ、そのうち6つの研究で詳細な分析を行いました。

結果として、心理的介入を受けたグループは、標準的なリハビリテーションを受けたグループと比較して、3ヶ月後の運動に対する恐怖心が有意に減少しました。また、3ヶ月後および6ヶ月後の痛みも大幅に軽減されました。この研究結果から、ACLR後のリハビリテーションにおいて、心理的介入が短期間での回復に有効であることが示唆されました。以上のことから心理的介入をACLR後のリハビリテーションに取り入れることで、競技復帰に悪影響を与える痛みと運動恐怖心の改善が期待できることがわかりました。

今後の研究では、特にエリートアスリートなど特定の集団に対する心理的介入の長期的な効果を評価し、これらの介入がリハビリテーションにおいて実際にどれほど有益であるかを明らかにしていく予定です。

活動紹介2024年7月17日

7月2日から5日にかけて、イギリスのグラスゴーで開催された第29回欧州スポーツ科学会議(ECSS)に参加いたしました。ECSSは、スポーツ競技やスポーツ障害、動作分析など、多岐にわたるスポーツ科学分野の研究発表が行われる国際学会です。今回は、ヒューマンムーブメントセンターからセンター長の中山教授、副センター長の斎藤助教、伊藤助教、そして松下訪問研究員が参加いたしました。

斎藤助教は、Single Leg hopにおける筋シナジー解析による運動制御機能に関する研究について15分間の口頭発表を行い、これまでの研究成果と現在進行中の研究の最新知見を交えて解説いたしました。

伊藤助教は、サイレントピリオド(SP)を用いた筋疲労負荷前後の神経筋協調性の時系列的変化と、筋放電休止時間(SSP)を用いた神経筋協調性機能に関する研究を発表いたしました。

中山教授と松下訪問研究員は、共同研究として、ハイヒールの高さの違いが下肢および腰椎の姿勢に与える影響について、筋骨格シミュレーションソフトOpenSimを用いた研究を行い、ポスター発表を行いました。

松下訪問研究員は、一本歯下駄を履いて歩行した際の腰部および下肢の姿勢と筋電図による運動学的な基礎研究を行い、その将来的な運動への応用についてポスター発表を行いました。

研究タイトルは以下の通り。
・齋藤: Neuromechanical Strategies for Longer Forward Jumps: A Muscle Synergy Analysis of Single Leg Hops
・伊藤: Examination of Chronological Changes in Neuromuscular Cooperativeness before and after Muscle Fatigue Loading using Silent Period as an Index.
・中山・松下:Influence of wearing high heels on lower limb and lumbar spine posture in static standing.
・松下:The effect of single-tooth wooden clogs(GETA)on the whole body during walking.

研究紹介

ヒューマンムーブメントセンターでは、筋電図、三次元動作解析装置、慣性センサーやGPSなどのモーショントラッキング技術を駆使して、ヒトの動き(ムーブメント)を改善し、健康やアスリートのパフォーマンスを向上させることを目指しています。

動きの改善で健康や競技力の向上を目指すセンター誕生
  • 医療保健学部 リハビリテーション学科 理学療法学専攻
    中山 孝 教授 斎藤 寛樹 助教
  • 動作解析
  • 理学療法
  • 大学の学び

メンバー

中山孝(教授)

センター長

中山孝(教授)

  • PhD,理学療法士
  • 国際徒手療法士
斎藤寛樹 (助教)

副センター長

斎藤寛樹 (助教)

  • PhD,理学療法士
  • 国際徒手療法士
伊藤咲子 (助教)

センター教員

伊藤咲子 (助教)

  • PhD,理学療法士
  • アスレチックトレーナー
高崎博司 (客員教授)

高崎博司 (客員教授)

  • 埼玉県立大学
  • PhD,理学療法士
  • 国際徒手療法士
石谷勇人 (訪問研究員)

石谷勇人 (訪問研究員)

  • 広尾整形外科、科長
  • PhD,理学療法士
内野翔太 (訪問研究員)

内野翔太 (訪問研究員)

  • 株式会社リハサク
  • PhD,理学療法士
松下和哉 (訪問研究員)

松下和哉 (訪問研究員)

  • 青葉台たけだ整形外科
  • Msc,理学療法士

お問い合わせ

副センター長:斎藤 寛樹 <saitohhrk@stf.teu.ac.jp>

アクセス

八王子駅からお越しの方

JR中央線「八王子」駅南口から
スクールバス約10分
所要時間:約10分 9:00より約10分間隔で運行

八王子みなみ野駅からお越しの方

JR横浜線「八王子みなみ野」駅西口から
スクールバス約5分
所要時間:約5分 9:00より約7分間隔で運行